Visual C++ Communityの特徴

無料

Microsoft Visual Studio Community は、個人向けでは、有償アプリを含め無料で使用できますが、法人の場合は条件があります。

Microsoft Visual Studio Express は無条件で無料で利用できるコンパイラでしたが、Expressは2017以降リリースされておりません。

Windows SDKが使える

Windows SDKとは

Windows SDKを「Windows Platform SDK」と呼ぶことがあります。

Windows SDKとは、Windowsで動作するアプリケーションを作成するために、マイクロソフトが公開しているソフトウェア開発キット(SDK:Software Development Kit)のことです。
Win32 APIを利用するために必要なヘッダファイル、ライブラリがあります。

Win32 API(Application Programming Interfaces)は、アプリケーションから、Windowsを操作する手段のことです。

追加のインストールなしで、Windows SDKが使える

Visual C++ 2005 Express Editionでは、Windows SDKのアプリケーションを作成する際、 別途ソフトウエアをインストールする必要がありましたが、 Visual C++ 2008 Express Edition以降は、追加のインストールなしで、Windows SDKが利用できます。

Expressには、MFC、ATLが含まれていない

Expressには、MFC(Microsoft Foundation Class)と、ATL(Active Template Library)は含まれていません。
※ MFCとATLは、本サイトでは扱いません。

Visual Studio Communityには、MFC(Microsoft Foundation Class)と、ATL(Active Template Library)が含まれています。

各バージョンの共存は可能

各バージョンを複数インストールすることは可能です。

Visual Studio CommunityとExpressを複数インストールすることも可能です。

Visual C++ 2010 Express、Visual Studio Express 2012 for Windows Desktopを両方インストールする場合は、Visual C++ 2010 Express をSP1にしてください。
そうしないと、Visual C++ 2010でコンパイル時に「LINK : fatal error LNK1123: COFF への変換中に障害が発生しました: ファイルが無効であるか、または壊れています。」というエラーが発生します。

Visual Studio CommunityとExpressの違い


Community Express
機能 Professional相当の機能 制限あり
MFC(Microsoft Foundation Class)
ATL(Active Template Library)
含まれる 含まれない
リソースエディタ あり なし
企業向けの使用制限 制限あり 制限なし

Windows SDKの特徴

長所

  • アプリケーションの動作が高速。
  • 無料で使えるVisual C++ Community / Express に入っています。
  • ランタイムなどがインストールされていないPCでも、実行ができるアプリケーションを作成できます。 (プロジェクトの設定を変える必要があります。)
  • C++の知識がなくても、C言語の知識があればよい。

短所

  • .NET Framework や MFC と比べて習得が困難です。
  • Visualと名前がついてますが、ソースコードは手入力が基本です。
  • メモリの管理を自分で行わなければならず、メモリの確保・開放忘れにより、アプリケーションやOSが不安定になるアプリケーションが作成できてしまいます。